テニスのトッププロのスイングの男女比較

こんにちは

 今回はテニスの男子と女子のスイングの違いについて書きたいと思います。

 考察なので、僕自身も答えを持ってるわけではありませんが

1人のS&Cトレーナーはこんな所に注目してみました

という着眼点を共有したいと思います。

 

目次

 

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 photo credit: Marianne Bevis IMG_2880 via photopin (license)

考察のテーマ

まず考察のテーマは何かといいますと

前腕の回内のタイミングが男子に比べて女子が遅い現象があります。
それを女子は修正するべきなのかという点です。

 

男女の戦術的特徴

もちろん個人差はありますが戦術的特徴からいうと

男子テニスの特徴

男子の方は

スピン系のボールを使い、安易にコーナーをつくというよりは

リスクと効果を考えながら展開していく印象があります。

 

考えられる要因としては、

  • 安易に攻撃するとスキが生まれてカウンターを食らってしまう
  • 両選手とも脚力があるので、何球かのコンビネーションを使わないとウィナーが取れない。

というのがあると思います。

女子選手の特徴

女子の方は

フラット系のボールを主体に使うというのがまず印象です。

ラリーも男子と同じかそれ以上に速いペースで打ち合い

先にコーナーにぶちこんでいくという風にみえます。

 

考えられる要因としては

  • 筋力不足でスピンをかける余力がない
  • スピンをかける技術がない(男子に比べて)
  • 先にフラットでぶち込めばそれが決まる(脚力などの問題)
  • 女子の性格的な問題(相手より先に攻めたい)

などでしょうか

 

これが現在のテニス界(プロ)の主流になっています。

何かしらの要因で、テニスのルールは同じなのに

戦略にも男女差が生まれているんですが

今回はスピン量に関わる打ち方について掘り下げます

 

男女のフォームの違い

具体的な例を示します。

Youtubeでわかりやすい動画を見つけたので

動画を順番にみながら説明を読んでいただければと思います。

 男子のフォーム

男子選手から見ていきます。

まずは生きてる教科書、フェデラーをみてください

インパクト前後で前腕(肘から先)がスムーズに回転(プロネーション,内旋)しながらヒットしています。(意図的にではなく、自然な動き)

結果として、

インパクト直後からラケットの面が常に相手の方を向いているのが分かりますか

動画では0:56〜1:21のところが分かりやすいと思います。

比べると分かりやすいので、女子選手を先に見ても良いかもしれません。

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次はジョコビッチです。

この動画では0:04〜0:10の間でチェック出来ます。

インパクトからラケットの面が常に相手の方(遠心力で下に向きますが)を向きます。

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女子選手

女子選手みてみます。

基本的に男子と比べて話をしますが、

シャラポワは、インパクト後のラケットの面が、

画面の奥の方に向いています。

この動画では、相手は画面右方向にいるので、

男子とは違いますよね。

ラケットの面から考えて、前腕(肘から先)を回転(プロネーション)させずに

どちらかと言うと手首のスナップはなしでそのまま押し出すような形で

腕が動いているはずです。

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次はアザレンカ

アザレンカもシャラポワに引き続きフラット系の選手です。

1:26〜1:56を観ると

シャラポワよりもボールを前に押し出している感が強いですが

男子選手に比べると面の向きが相手の方ではなく、画面の奥を向いているのが

分かると思います。

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この違いがスピン量を決めている説検証

僕はこのスイングの違いはスピン量に影響を与えていると考えます。

またフェデラーに戻って

次はフェデラーのポジションが後ろの時のショットです。

きっとスピンも必要だが

それよりもフラットに当てて長い距離を飛ばさなくてはいけない

状況だと思います。

0:45くらいから見てみてみると

インパクト後から少し面が相手のいる向きからずれています。

少なくとも最初のフェデラーの動画とは大きく違います。

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 男子も全てのショットでプロネーションを使っているわけではないようですね。

 

女子選手筋力不足説、検証

セレナ ウィリアムズ選手は筋力的には問題ない女子選手の1人でしょう。

 この動画の場面では、サイドに走らされてディフェンスをするべき場面、

つまりスピンをかけなければいけない場面であるといえます。

とりあえずみてください。

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そして、

みてみるとラケットは相手の方を向いていて

しっかりとスピンをかけることが出来ているようにみえます。

 

ということは女子選手でも筋力はあればスピンをかけたいが

筋力不足で出来ない可能性もあるということですね。

 

ここでセレナがフラットショットを打ってしまっていた場合は

筋力的な問題を否定するエビデンスの一つ(あくまで一つ)になりましたが

違いました。

 

これ以上推測しても、世界のトップの女子選手に直接聞かないと実際のところは分かりませんのでここら辺でこの記事は止めておきます。

またトップ選手やコーチと話す機会があれば聞いてみます。

まとめ

  • 男子のスイングは、インパクト前後でプロネーションがしっかり効いているのでスピンが良くかかっている。
  • 女子のスイングは、インパクト後にプロネーションしているのでフラットになる。(故意かどうかは不明)

 

 

僕が、どんなことを考えているかだけでも理解してもらえましたか。

これは正解がある問題ではなく、これからテニスも進歩する中で時代によって変わってゆくことの一つだと思いますが、自分なりの答えが出るまでまだ時間は掛かりそうです。

意見があれば教えて下さい。