アスリートのパフォーマンスアップに体幹トレーニングは必要なのか
こんにちは
トレーニングやスポーツをされている方は体幹トレーニングを知っているまたは、行っている人も多いのではないでしょうか。
今回はストレッチ、腕立てのような筋トレ、競技練習などいろいろなものがある中で
体幹トレーニングがどんな役割を持つのかできるだけ分かりやすく解説したいと思います。ここを理解した上で今の自分に必要なのかどうか判断できると良いと思います。
体幹トレーニングとは
今回私が紹介する体幹トレーニングは基本的なプランク、サイドプランクなどのことを示すこととします。
この写真のようなトレーニングですね。
またこのような形で手や足を動かしたりするトレーニングも体幹トレーニングに含めることにします。そういう前提で話を進めて行きます。
体幹トレーニングの位置づけ
体幹トレーニングが基礎か応用かと言われると基礎的なトレーニングだということはなんとなく分かっていると思います。他の基礎的な、ストレッチ、モビリティエクササイズ、自重トレーニングと比べての位置づけも大事ですよね。
簡単な位置づけとしては、
ある程度の柔軟性は先に獲得していないといけません。
可動性(モビリティ)のトレーニングよりは少し手前か同時進行で行います。
ウエイトトレーニングをする前には出来る様にしておきたいというイメージです。
位置づけを考えるのに下のトレーナーをされている奥村さんのツイートがわかりやすいので引用させていただきます。
【アスリートのリハビリの順序】
— 奥村正樹(スポーツトレーナー/physiotherapist) (@Masa19901) September 18, 2018
私の中では基本的には、下記の順序でメニューを組み立てます。
①可動域・柔軟性の回復
②筋力・持久力の回復
③協調性・コーディネーションの回復
④瞬発力・スピードの回復
⑤競技感の回復
③、④などはわりと飛ばされてしまいがちなこともある印象です。 pic.twitter.com/ZcGcj7WXnC
僕はこの中では体幹トレーニングは、②と③の辺りに分類されるかなと思います。
どんな人に必要なのか
どんな人が体幹トレーニングが必要なのか例を考えてみたいと思います。
1つ目は腕立て、スクワットのフォームが怪しい人です。
腕立てをしようとした時に、腰が反ってしまう人やその体制を維持するのがやっとという人は、まずは正しい姿勢を作る、キープするといった部分にフォーカス出来るように体幹トレーニングがおすすめです。
またスクワットで背中が丸くなってしまう人は体幹トレーニングが効果的な場合があります。
次に骨盤のコントロール、肩甲骨のコントロール、背骨のコントロールの感覚がいまいちわからない人は可動性(モビリティ)エクササイズも並行して行いながらの体幹トレーニングがおすすめです。
腰を曲げずにしゃがむ、肩甲骨から腕を動かす、腰をそらさず(胸椎で)上を向くなどの動きがどんな感じか分かりますか?
動くべき関節は積極的に動かし、安定させるべき関節は安定させるそれが負荷が少ない状態でまずは出来るようにしましょう。
姿勢を正しく安定させるコツを学ぶために体幹トレーニングがいいです。
どんな目的で行うのか
上のカテゴリーでも書いてしまいましたので簡単にまとめます。
まずは体幹の正しいポジションを認識し、キープ出来るようにするためです。
次に動くべき関節、止めるべき関節を認識して正しく動かせるようにするというためです。
どのようにパフォーマンスにつなげていくのか
もちろんパフォーマンスにつながらないなら体幹トレーニングしたくないですよね。
これに関しては佐々部さんという方のツイートが非常に参考になります。
(本来ならば直接論文を引用するべきだと思うのですが、わかりやすいのでこちらを引用させていただきました。)
体幹筋トレーニングは、パフォーマンスに直接大きな効果は与えないようです(Prieske et al., 2016)。
— 佐々部孝紀 Kouki Sasabe (@tyr7bbb) January 22, 2019
とは言え重要なパーツの1つであることは間違いないでしょうし、パワー発揮にはポジティブな影響を与える傾向にあるようです(95%CIはぎりぎり0をまたいでしまっていますが)。 pic.twitter.com/dptNOUQNQv
以前紹介してる論文ですが、再掲
— 佐々部孝紀 Kouki Sasabe (@tyr7bbb) September 22, 2018
①スクワットの重量増加は、スプリントスピードの向上と強い関係性
②筋力トレーニングを実施している選手は、怪我の受傷率が3分の1 pic.twitter.com/LALGbEpO3I
とても分かりやすくないですか?私はいつも参考にさせていただいています。
このツイートを見て体幹トレーニングの効果はそんなに無いのかと決めるのはまだ早いです。
2つ目の佐々部さんツイートの通り、スクワットの重量増加とスプリントスピードは強い関係性があります。
そして、これは私の意見というか経験でしか無いですが、正しいスクワットを行うには、正しい体幹トレーニングが出来るということが必要不可欠です。
体には過度に使いたくない部分(腰や膝)がありますがそれを知らずにスクワットをしても怪我をしたり、狙った動きが鍛えられなかったりしてもスプリントスピードに繋がらない可能性が高いです。
体幹トレーニングはパフォーマンスに「直接」影響はないが間接的には非常に重要な要素だと考えます。
まとめ
タイトルの体幹トレーニングが必要なのかということの私からの答えですが、ちゃんと自分の体が動かせて、様々な状況下で身体操作が完璧な選手がいるとしたら体幹トレーニングの必要ない(優先順位はとても低い)かもしれないということです。
しかし、現実にそのような選手はかなり稀だと思うので、アスリートは定期的に基本的な体のコントロールを確認するという意味で上級者も体幹トレーニングを行うのが良いのではないでしょうか。
これからトレーニングを始めるアスリートももちろんパフォーマンスアップのトレーニングの中に体幹トレーニングを取り入れることをおすすめします。
今度オススメの種目を分かりやすく写真付きで説明できたらいいと思っています。他にもなにか希望が有りましたら教えてください。
読んでいただいてありがとうございました。