テニスのフットワーク向上の盲点はパワーポジション 頑張っているのにボールに届かない人へ

この記事では、テニスにおけるパワーポジション(レディーポジション)について

自分の考えを書きたいと思います。

フットワークの良し悪しは、動き出す前に決まっているかもしれません。

 

目次

 

テニスのパワーポジションはスクワットと違うと思うんです。(図参照)

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スクワット姿勢とパワーポジション姿勢のイメージ 

まずイメージを共有したいんですけど

一般的な知識としてパワーポジションというのは、

いわゆるスクワットの姿勢として知られていると思います。

 

スクワットのイメージはこんな感じですよね

 

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photo credit: lifting.LARGE Джони Спорт 7-198 via photopin (license)

スクワットで意識するポイントとして代表的なものは

  • 膝がつま先より前に出ないようにする(股関節をしっかり屈曲させるため)
  • 背中が丸まらないようにする(脊柱の代償動作が起こさないため)
  • knee on toe. つま先の真上に膝が来るようにする(内股回避のため)

などでしょうか

 

次に、パワーポジションのイメージは

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左:photo credit: Steven Pisano 2013 US Open (Tennis) - Qualifying Round - Camila Giorgi via photopin (license) 右:photo credit: corno.fulgur75 Roland Garros 2012 - Maria Sharapova via photopin (license)

こんな感じですよね!

パッと見るだけでは同じに見えると思います。

そして確かに、

  • 股関節をしっかり使うこと
  • 背中をまっすぐ(正しいポジション)に保つこと

など共通するポイントもあると思います。

 

 しかし

 

2つの姿勢の違い

ここからが本題で、言いたいことを一言で言うと

パワーポジションはknee on toeじゃないよね

ということです。

写真でも確認出来ると思います。

 

2つの姿勢が違う理由

スクワットとパワーポジションはその姿勢をとる目的が違います。

スクワットは、

バーベルと担いで上からの負荷に対抗して上方向に力を発揮することが目的です。

対してパワーポジションは、

テニスの場合は前後左右(主に左右)のどの方向にも動ける準備姿勢を取ることが目的であると思います。

 

この時点で動きたい方向が90°違います。

この点が2つの姿勢が違うと思う理由です。

 

なにが正解なのか

スクワットについては正解はすでに出ていると思うのでここでは言及しません。

今回はテニスにおけるパワーポジションはどうすればいいのかということについて

自分の意見を書きたいと思います。

 

テニスは主にサイド方向に動きますが、スプリットステップ直後に身体をターンすればその後は身体の前方向に向かってダッシュする形になります。

 

なので、すばやく動き出しやすい姿勢として、短距離などのスタート動作と

速度0から加速するという点で共通する部分があると思います。

テニスは前後左右どの方向に加速するかはギリギリまで分からないので、

その点は違いますが。

 

そんなこんなで水平方向にすばやく動くために

動く方向にすばやく前傾姿勢をとることが重要であるので

僕の思う正解は上のテニスの写真のように

股関節・膝・足首が一直線でスタンスを広くとるということです。

 

重心から離れた位置で接地する広いスタンスの方が

片方の足を離地させた時に素早くバランスが崩れて

素早く前傾姿勢が作れると思いませんか。

 

注意点

僕は今回のことを内股になってしまう女子選手とトレーニングしている際に

気づいたのですが、

女子選手に対して、ただスタンスを広げるように指示してしまうと

膝下だけ広げてしまうことがあるため

内股を悪化させてしまう可能性があると思います。

なので僕はその内股の選手には、「実際にはスクワットの姿勢とは違うんだけど、

スネが地面と垂直になるくらいのイメージで動いてみて」と伝えました。

実際の形と意識は違うこともあるのでこの場合はいいと思います。

2つの姿勢の違いについてあまり議論さていないことについて 

僕もこの事に疑問を持ったのはこの前ですが

選手、コーチとして10年間のテニス経験の中でも、大学での学びの中でも

この違いについて聞いた覚えがないのでシェアしてみました。

 

僕がこの事に気づかなかった理由として

スクワットの姿勢やパワーポジションなどは、

ほとんどの人が重要だとわかっていると思います。

しかし、周知の事実過ぎて教えられることに疑問を持って

深く突っ込むことがないのかなと思います。

 

また、テニスでは最初の構えとして初心者でテニスを始めた際に

一番初めに言われる事と言っても過言ではありません。

そのため初心者の人にあまり細かいことを言っても分からないし

まずは大まかな形を知ってほしいということで

教える方も知っていても教えないことも

理由として挙げられるかもしれません。

 

まとめ

スクワットの姿勢とテニスのパワーポジションについて考察してみました。

小さな違いですが、テニスにおいてボール1個分の守備範囲が

試合の勝敗を決めることもあり、非常に重要な要素だと思います。

行き詰った時は、当たり前と思っていることを見直せるようにしたいと思います。

 

とりあえず記事第1号終了です。

なにかコメントありましたら、ぜひよろしくお願いします。