テニスの理解を深めるおすすめテニス本の紹介
こんにちは
今回は実際に読んで参考になった本を2つ紹介したいと思います。
コートでボールを打つことが一番大事なテニスの練習であることは間違いないですが、
コート外でも上達のアイデアを拾うアンテナを張っておくことは重要です。
非常にオススメなんでぜひ読んでほしいです。
ウイニング・アグリー
1つ目はウイニング・アグリーという本です。
こちらは元世界ランキング1位のアンドレ・アガシや錦織圭のコーチをしていたこともあるブラッド・ギルバートさんの書いた本です。
ギルバートさんはコーチとしてのスキルだけでなく選手としても世界ランク4位までいった方です。
テニスのレッスンや部活では技術的なアドバイスは多くもらえると思います。ですが試合で勝つための戦術や戦略について教えられることは少ないと思うのですがどうでしょうか。
確かにと思った方はまさにギルバートさんの本がオススメです。
この本は、持っている技術、テクニックを上げる方法ではないです。
今持っているテクニックを駆使して、自分より強い相手をどうやって倒すかについてギルバートさんの経験を踏まえてたくさんのことが書いてあります。
ギルバートさんは、自分自身に秀でた才能がないとおっしゃっていて(世界ランク4位は相当ですが)マッケンロー、アガシ、ボルグ、サンプラスなど才能あふれるプレーヤーにどうやって勝つか頭を使って対抗していたそうです。
そんな頭脳派プレーヤーの頭の中を覗けると思うと読んでみたくなりませんか。
具体的には、試合前の準備についてや試合中の考え方、どのポイントでどんなプレーを選択するのかというようなことが書かれています。
僕は中学生の時に始めて読んで、1通り読んだもののさっぱり意味が分かりませんでした。
しかし高校で伸び悩んだ時に、ふと読み返してみるとなるほどと思うことばかりで目からウロコでした。
一見すると普通のことが書いてあるだけなんです。しかしある程度試合に出て、勝ち負けを経験してから読むと、その普通のことを相手より明確に意識できることがどれだけ重要か分かっているのでそれが分かりやすく厳選して書いてあるこの本に感動します。
選手にもコーチにもおすすめです。
ぜひ読んでください。
楽天では中古本しかありませんでしたが一応乗せておきます。
ウイニング・アグリー 読めばテニスが強くなる ギルバート、ブラッド、 ジェイミソン、スティーブ、 Gilbert、Brad、 Jamison、Steve; 淳、 宮城9784890840229【中古】 価格:2,250円 |
新インナーゲーム
2つ目は、新インナーゲームという本です。
こちらは、「インナー」つまり自分の中の精神的な部分というか潜在的な部分をいかに引き出すかということについて書いてあります。
筆者はテニスコーチで非常に古い本なんですが、今でも参考になることばかりです。
人にものを教えるというのは非常に難しいと感じたことは誰でもあると思います。
筆者も上手く伝えられないと思っていたそうですが、あることを気をつけたときに一気に伝わりやすくなったそうです。
コーチ・指導者が教えるという感覚ではなく、選手、生徒自身が見つける、もともと持っている潜在的な動きを引き出すという感覚が上達を早めるとおっしゃっていました。
良いコーチほど多くを語らない。無駄に教えない。そんな指導をしたい方はぜひ読んでほしいです。
選手の方にもコーチなどのアドバイスの受け取り方のヒントになるので非常にオススメです。
この本はプレーヤーにもコーチにも読んでほしいです。
【中古】新インナ-ゲ-ム 心で勝つ!-集中の科学 /日刊編集センタ-/ティモシ-・W.ガルウェイ (単行本(ソフトカバー)) 価格:1,072円 |
アスリートのパフォーマンスアップに体幹トレーニングは必要なのか
こんにちは
トレーニングやスポーツをされている方は体幹トレーニングを知っているまたは、行っている人も多いのではないでしょうか。
今回はストレッチ、腕立てのような筋トレ、競技練習などいろいろなものがある中で
体幹トレーニングがどんな役割を持つのかできるだけ分かりやすく解説したいと思います。ここを理解した上で今の自分に必要なのかどうか判断できると良いと思います。
体幹トレーニングとは
今回私が紹介する体幹トレーニングは基本的なプランク、サイドプランクなどのことを示すこととします。
この写真のようなトレーニングですね。
またこのような形で手や足を動かしたりするトレーニングも体幹トレーニングに含めることにします。そういう前提で話を進めて行きます。
体幹トレーニングの位置づけ
体幹トレーニングが基礎か応用かと言われると基礎的なトレーニングだということはなんとなく分かっていると思います。他の基礎的な、ストレッチ、モビリティエクササイズ、自重トレーニングと比べての位置づけも大事ですよね。
簡単な位置づけとしては、
ある程度の柔軟性は先に獲得していないといけません。
可動性(モビリティ)のトレーニングよりは少し手前か同時進行で行います。
ウエイトトレーニングをする前には出来る様にしておきたいというイメージです。
位置づけを考えるのに下のトレーナーをされている奥村さんのツイートがわかりやすいので引用させていただきます。
【アスリートのリハビリの順序】
— 奥村正樹(スポーツトレーナー/physiotherapist) (@Masa19901) September 18, 2018
私の中では基本的には、下記の順序でメニューを組み立てます。
①可動域・柔軟性の回復
②筋力・持久力の回復
③協調性・コーディネーションの回復
④瞬発力・スピードの回復
⑤競技感の回復
③、④などはわりと飛ばされてしまいがちなこともある印象です。 pic.twitter.com/ZcGcj7WXnC
僕はこの中では体幹トレーニングは、②と③の辺りに分類されるかなと思います。
どんな人に必要なのか
どんな人が体幹トレーニングが必要なのか例を考えてみたいと思います。
1つ目は腕立て、スクワットのフォームが怪しい人です。
腕立てをしようとした時に、腰が反ってしまう人やその体制を維持するのがやっとという人は、まずは正しい姿勢を作る、キープするといった部分にフォーカス出来るように体幹トレーニングがおすすめです。
またスクワットで背中が丸くなってしまう人は体幹トレーニングが効果的な場合があります。
次に骨盤のコントロール、肩甲骨のコントロール、背骨のコントロールの感覚がいまいちわからない人は可動性(モビリティ)エクササイズも並行して行いながらの体幹トレーニングがおすすめです。
腰を曲げずにしゃがむ、肩甲骨から腕を動かす、腰をそらさず(胸椎で)上を向くなどの動きがどんな感じか分かりますか?
動くべき関節は積極的に動かし、安定させるべき関節は安定させるそれが負荷が少ない状態でまずは出来るようにしましょう。
姿勢を正しく安定させるコツを学ぶために体幹トレーニングがいいです。
どんな目的で行うのか
上のカテゴリーでも書いてしまいましたので簡単にまとめます。
まずは体幹の正しいポジションを認識し、キープ出来るようにするためです。
次に動くべき関節、止めるべき関節を認識して正しく動かせるようにするというためです。
どのようにパフォーマンスにつなげていくのか
もちろんパフォーマンスにつながらないなら体幹トレーニングしたくないですよね。
これに関しては佐々部さんという方のツイートが非常に参考になります。
(本来ならば直接論文を引用するべきだと思うのですが、わかりやすいのでこちらを引用させていただきました。)
体幹筋トレーニングは、パフォーマンスに直接大きな効果は与えないようです(Prieske et al., 2016)。
— 佐々部孝紀 Kouki Sasabe (@tyr7bbb) January 22, 2019
とは言え重要なパーツの1つであることは間違いないでしょうし、パワー発揮にはポジティブな影響を与える傾向にあるようです(95%CIはぎりぎり0をまたいでしまっていますが)。 pic.twitter.com/dptNOUQNQv
以前紹介してる論文ですが、再掲
— 佐々部孝紀 Kouki Sasabe (@tyr7bbb) September 22, 2018
①スクワットの重量増加は、スプリントスピードの向上と強い関係性
②筋力トレーニングを実施している選手は、怪我の受傷率が3分の1 pic.twitter.com/LALGbEpO3I
とても分かりやすくないですか?私はいつも参考にさせていただいています。
このツイートを見て体幹トレーニングの効果はそんなに無いのかと決めるのはまだ早いです。
2つ目の佐々部さんツイートの通り、スクワットの重量増加とスプリントスピードは強い関係性があります。
そして、これは私の意見というか経験でしか無いですが、正しいスクワットを行うには、正しい体幹トレーニングが出来るということが必要不可欠です。
体には過度に使いたくない部分(腰や膝)がありますがそれを知らずにスクワットをしても怪我をしたり、狙った動きが鍛えられなかったりしてもスプリントスピードに繋がらない可能性が高いです。
体幹トレーニングはパフォーマンスに「直接」影響はないが間接的には非常に重要な要素だと考えます。
まとめ
タイトルの体幹トレーニングが必要なのかということの私からの答えですが、ちゃんと自分の体が動かせて、様々な状況下で身体操作が完璧な選手がいるとしたら体幹トレーニングの必要ない(優先順位はとても低い)かもしれないということです。
しかし、現実にそのような選手はかなり稀だと思うので、アスリートは定期的に基本的な体のコントロールを確認するという意味で上級者も体幹トレーニングを行うのが良いのではないでしょうか。
これからトレーニングを始めるアスリートももちろんパフォーマンスアップのトレーニングの中に体幹トレーニングを取り入れることをおすすめします。
今度オススメの種目を分かりやすく写真付きで説明できたらいいと思っています。他にもなにか希望が有りましたら教えてください。
読んでいただいてありがとうございました。
なぜトレーニングが必要なのか
トレーニングとはどういうものか、トレーニングは必要なものなのかについてS&Cコーチとして説明します。漠然とトレーニングが必要だと思っている方は多いですが、具体的になぜ必要なのか、なぜ練習をするだけではだめなのかを分かっている人は少ないと思ったので、当てはまると思った方は読んでみてください。
トレーニングの効果
上の図はパフォーマンスピラミッドと言われています。
水色は土台としての十分な体の柔軟性・可動性があることや、バランスのいい使い方を表します。
次に黄色の部分が体を最大限に活かすためのジャンプ力やダッシュ力を表すパフォーマンス
そしてその上に競技特有のサーブ力やショット力、コート上のフットワークが乗っています。
このピラミッドのバランスを保って1つ1つを大きくすることが絶対的な競技力に繋がります。
バランスが崩れると、怪我が多くなったりすることが容易に想像出来ますよね。
テニスの試合で結果を残すための、方法として真っ先に思いつくことは競技の練習をすることですが、今説明したようなフィジカル要素はコートでの練習より計画されたトレーニングを行った方が、怪我のリスクを減らしながら短時間で狙った目的を達成できます。これはスポーツ科学の研究の成果によって示されているので、プロのスポーツ選手はトレーニングを行うのです。
また学校があって夕方しか練習、トレーニングに時間を当てられない学生選手はむしろプロよりも効率良い練習、トレーニングが必要です。
トレーニングする=強くなるではない
パフォーマンスや体の強さを高めることが必要で、その目的を達成する為にトレーニングをすることがよい選択になることを説明しましたが、トレーニングでそれらを獲得したからと言って即競技力につながることはほぼありません。
あくまでもトレーニングはその選手のポテンシャル、土台を大きくすることでしか無いからです。さらにテニスという競技は上記のパフォーマンスに加えて、状況に応じてそれらを使い分ける判断能力、相手との駆け引きする能力も必要とされます。それらの部分を鍛えるにはトレーニングより練習をしたり、試合経験を積むことの方が重要でしょう。
トレーニングをしないで競技力を高めようとすることは、同じテクニックを持った日本人選手と欧米の選手や、小学生と高校生の試合をイメージすると分かりやすいと思います。どんなに競技スキルを高めても打ち合うことができないとその力は発揮出来ません。
まとめ
要するに練習もトレーニングも(試合も)大事ということです。まとめると当たり前のことを言っているだけですが、この位置関係を分かっていることが全ての質を高め、周りとの差を作っていくと思います。
トレーニングは選手の潜在能力をフルに出してプレー出来るようにする為に重要な要素であると僕は考えでS&Cコーチをしています。この考えを選手と協力しながら体現できるようにこれからも頑張っていきます。
こちらの河森さんはS&Cトレーナーでとても分かりやすくトレーニングの必要性を説明されているので、見てみてください。僕も参考にさせてもらっています。
テニステクニカルレッスン両手バックハンド編
この記事ではフォアハンドに引き続き、
両手バックハンドストロークの重要ポイントについて
シェアしたいと思います。
今回はプロの動画を例に見ていただこうと思います。
3つに絞って分かりやすく共有できたらいいなと思っています。
(4つになってしまいました)
ポイント① 手首の形と上半身に対する手の位置を一定に
一つ目に目を向けていただきたいのは上半身の形です。
手首の形と上半身に対する手の位置を一定にすることが再現性のあるスイングにおいては大切です。
こちらの動画を参考に説明させていただきます。
手首の形と上半身に対する手の位置に注目して、まずは始めのワンショットを見てください。
分かりやすいように動画から抜き出しました。
まず1つ目の写真(パワーポジション)でポイントチェックします。
肩と肩の真ん中に手がありますね
そして、手首の形は少しラケットが立つようにクッと起こしているのが分かります
2つ目の写真(ラケットテイクバック終了時)でもポイントチェック
肩と肩の間に手がありますね
手首の形も先程と同様に少しラケットが立っています(手首の形が変わってない)
3つ目の写真(フォワードスイング)でポイントチェック
肩と肩の間に手がありますね
手首の形はラケットが先程と違って下に傾いています。
4つ目の写真(インパクト)でポイントチェック
肩と肩の間に手がありますね
手首の形は3つ目の形から1つ目、2つ目の形へと戻りかけの状態という感じでしょうか
この映像で確認していただきたいのは、
- 体に対して手はそれほど動いてないということ
- パワーポジション、テイクバックの時点でインパクトの手首の形が出来ていること
です。この条件を満たそうとすれば上半身の動きについて考えることはほぼないと思いませんか。とてもシンプルです。
ポイント② 体を思ってるより100倍ターンする
ポイントは肩だけでなくつま先の向き、腰の向きまでしっかり横を向くことです。
これが結構体現するのが難しい。
次は1:37からのバックハンドショットを見てください
いや、見なくていいです。下の写真だけでも分かります。
1つ目の写真では
肩も腰も足も前向きですよね。(少し動きだしてしまってるのでまっすぐではないですが)
2つ目では
テイクバックが完了し、ボールのところまで動いた場面です。
肩は横向きか後ろ向きとも言えるくらい
腰もしっかりと横向いています。(腰が一番忘れがち)
足(つま先)は見えませんがこの膝の向きからして、横向きであると予想できますね。
この体の向きです。
シンプルですが、めちゃくちゃ大事です。
一度自分のスイングを撮影して見てみてください。
特に時間のないラリー中にこれだけ体をターンするのは難しいです。
ポイント③ フットワークを鍛えるべし
両手バックハンドは両手を使えるショットなので打ち負けることが少なく強力なショットに対応出来ます。
しかしそのウィークポイントは、リーチが短いことですね。
なのでしっかりとボールに追いつくことを意識してフットワークを鍛えていくことが重要だと思います。
フットワークについてもシェアしていますのでぜひ読んでみてください。
もっとスプリットステップからの動きの追求 - Improving Tennis Project
足が遅い?フットワークが悪い?まずは身体の使い方と練習法 - Improving Tennis Project
ポイント④ 両手だからこそ体の力で打つ
先程も言ったように両手バックハンドは両手で力強く打てることが強みです。
しかし、そこに頼って手打ちになってしまうと体をしっかり使った両手バック、腕の自由度を活かした片手バック、フォアハンドに簡単に負けます。
強みに頼るのでなく、強みを最大限に活かすためにまずはしっかりと下半身からのパワーを使っていく意識を持ちましょう。ポイント①でも言ったように上半身はそれほどうごかないので。
そして両手で打つ上で注意すべきなのは、右手の感覚で打つのか、左手の感覚で打つのか問題です。
これは人にもよるし、打点など場合にもよっても違うと思いますが自分の中で
通常はこっちの感覚で、高い打点はこっちみたいに分かるようにしておくほうがよいと思います。
明確にできていた方が崩れた時に修正しやすいです。
まとめ
以上、僕が考える両手バックハンドの最重要ポイント4つでした。
意識して練習してみてください。
次は片手バックハンド、サーブと時間がある時に書いていきたいと思います。
S&Cコーチなのでここから落とし込んでオフコートで出来るトレーニングなども紹介すればいいか!
またご意見等お待ちしています。ありがとうございました。
フォアハンド編もよろしければ見てみてください。
USオープンで感じたスポーツマンシップ
こんにちは
全米オープン見てますか?
錦織の快進撃がすごいです!
初のグランドスラムタイトル掴んでほしいですね!
って書いていたら全米オープンとっくの昔に終わってしまった。
おおさかなおみ優勝おめでとう!
最近、ジュニアのオンコート練習(小学生)では
すぐにイライラしてしまう選手、傷つけることを言って誰かを怒らせてしまう選手、
途中で諦めてしまう選手が何人かいます。
イライラしてしまうと
イライラが頭から離れなくなって練習の質が下がる
コーチとコミュニケーションが取れなくなる
周りも気を使って周りの練習の邪魔になる
などの悪いこと尽くめです。
また小学生の男の子はとりあえず勝負に勝ちたすぎて
勝ち負けのある練習などで、自分に有利なジャッジをして無理やり勝とうとしたり
勝ったら、負けた相手の気持ちを考えずにねぎらいもなく喜び過ぎたり、相手をけなしたりしてしまいます。
負けたときに相手をたたえ、勝ったときにも相手のことを忘れない心遣いが出来る選手になってほしいです。
ボールを追わずにすぐ諦めてしまったり、出来ないことに対してチャレンジ出来ない選手もいます。
ミスするのが恥ずかしくてチャレンジ出来ないのか、その子なりの理由があると思うのですが、これもやってみて失敗しながらでないと中々学んでいくことが出来ません。
全米オープンを観戦していてラケットを叩きつけたりすることもありますが、多くのプロは相手を思いやることがやっぱり出来ているなと思いました。
これは錦織がチリッチに勝った瞬間です。
リターンエースを決めて喜びのガッツポーズがあった後に、小走りで相手のところに言ってしっかりと握手しています。またチリッチも何か錦織に声をかけています。
おめでとうとかそういうことを言っているような気がします。
ナダルも同様に勝っても相手のことを忘れていません。
あのレベルまで行くと勝つために試合をしているのはもちろんですが
観に来ているお客さんを楽しませるために互いにベストを尽くしてプレーしているように見えます。
敵でありながらも仲間というような意識が見えてとてもかっこいいなと思いました。
普段サポートしている子供たちにも自分がこんなメンタルを見せれるように普段から意識して行きたいとUS openをみて思いました。
テニスレッスンテクニカル解説:フォアハンド編
こんにちは
この記事では僕が考えるテニスのフォアハンドの重要ポイントについて解説したいと思います。
最近はテニスについて少し検索すれば、ブログや動画で情報が溢れていますが
どれからやればいいのかが難しいと思ったので、体についての知識があるトレーナーとして
フォアハンドの本質について解説します。
シンプルなスイング
ポイント1つ目はシンプルなスイングです。
テニスは強いボールでも弱いボールでも正確にボールをコントロールしてコートに入れないと勝てません。なので物理的にシンプルな軌道でスイングすることが重要と考えます。
説明を読むのがめんどくさい人は
テイクバックの際に打点の高さにラケットをセットを意識してください
では解説します。
図1(下手な絵ですみません)を見てください。
青のラインが手首の軌道、赤のラインがラケットヘッドの軌道です。
ラケットヘッドを立てた状態でスイングを開始して、手首の高さを一定に保ってスイングするとラケットは少ししなりながら動くのが分かりますか。
フォワードスイングで手首を水平に動かすことを意識してください
↑ 図1 右側に向かってフォアを打つ図
図2のように打点の真後ろにラケットをセットしてその後はまっすぐ動くように振りましょう。まっすぐ振るだけです。
そうすればきれいにボールが飛ぶ可能性が高いです。
↑図2 右側に向かって打つ図
効率よくラケットを加速させる
ポイント2つ目はラケットの加速です。
どんなに思い切りラケットを振ったとしても、ラケットが加速した瞬間とボールとのインパクトの瞬間が重ならないとパワーロスが出ます。
その問題を解消するためにわかりやすい意識の仕方を紹介します。
それは
自分がどれくらい力を込めるかよりもラケットがどれくらい加速しているか
に意識を置くことです
図3と図4は上から見たフォアハンドのスイングを真上から見たものです。
肩から先を肘まで、手首まで、ラケットの3つのマルで表しました。
図3と図4の違いが分かりますか?
図3(良いお手本)はムチのような動作でラケット遅れて動き出したところから、最終的にはラケットが先行しているのを表しています。ムチ動作です。
↑図3 ラケットが加速したスイング例
図4(悪いお手本)はラケットがずっと遅れて動いているのを表したつもりです。
これではラケットが加速しにくいことはわかると思います。
強く振ろうとすればするほどこのような動きになりやすいので注意が必要です。
↑図4 ラケットが加速しにくいスイング
足の位置
上の2つは上半身についての話でしたが3つ目は足の位置です。
ボールと体の位置関係を整えるために足の位置を意識します。
特に意識するのは後ろ足の位置です。
自分のどこにボールが来れば打てるのかを常にストライクゾーンのようにイメージし、
そこにボールが来るように自分でボールに入ります。
後ろ足(右利きなら右足)を大体の位置に合わせ、次に踏み込み足の踏み込み具合で調節していい位置にポジションニングできればフットワークは良いと思います。
実際フットワークは分類すると何種類もあって説明しきれません。
プロのスタンスを見たりしていろいろパターンを覚えていきましょう。
ボールの近くで微調節を行うためには動き出しが重要なのですばやく動くためにこちらの記事も来ていただくと良いと思います。
テニスのフットワーク向上の盲点はパワーポジション 頑張っているのにボールに届かない人へ - Improving Tennis Project
リズム
最後に紹介しますがこれが一番忘れがちですが、一番重要かもしれません。
なぜならリズムがずれていれば上で紹介した全てが完璧でもボールを コントロールすることは難しいからです。
ここで私が言いたいリズムとは、
相手のインパクト、ネットを通過するタイミング、ボールがバウンドするタイミング、そして自分がヒットするタイミング
ラリーの中に区切りがあるのが分かると思います。
そのラリー中の区切りと
スプリットステップのタイミング、ラケットをセットするタイミング、ボールをポジションに移動するタイミング、ラケットを振り出すタイミング、打つタイミング
という自分の動きをシンクロさせる必要があります。
それをラリーのリズムに乗りながらボールを打つ準備をするというふうに意識ほしいです。
そしてラリーが安定しない、ボールの精度が定まらない人は大体このリズムの合わせからがずれています。
例えば、ボールがバウンドしたときにラケットの準備を完了させないと行けないのに、ボールのバウンドのタイミングでラケットの準備を始めたりする
というようなことです。
youtubeなどでリズムに注目してプロの動画を見てみてください。
おすすめはシャラポワの準備のタイミングはとても速くお手本になると思います。
まとめ
フォアハンドの重要ポイント
- シンプルなスイング
- 効率よくラケットを加速させる
- 足の位置
- リズム
この一つずつを順番にクリアして全てが揃ったとき、安定したフォアが実戦で使えるようになると思います。
なにか質問があれば出来る範囲でお答えしたいと思いますので
コメントも宜しくおねがいします。
コンディショニングの取り入れ方
こんにちは
突然ですが、あなたの練習や部活でコンデショニングって取り入れていますか
この記事ではコンデショニングとは一体何なのかというところから、
取り入れやすいコンディショニングをシェアしたいと思います。
photo credit: FarmingtonStrength Week #2 Workouts via photopin (license)
コンディショニングとは
NSCA japanによると
コンディショニング(Conditioning)とは、スポーツパフォーマンスを最大限に高めるために、筋力やパワーを向上させつつ、柔軟性、全身持久力など競技パフォーマンスに関連するすべての要素をトレーニングし、身体的な準備を整えることです。また、一般の人々にとっては、快適な日常生活を送るために、筋力や柔軟性、全身持久力をはじめとする種々の体力要素を総合的に調整することです。
とあります。
JOCのホームページでもコンディショニングの説明があります。
オリンピックに向けたコンディショニング Vol.1 - JOC
要するにコンディショニングとは試合に向けての全てを総合的に調整することという意味なんです。
もっと簡単に言うと体調管理ですかね。
では現場で実践できる
具体的なコンディショニングの方法について書いていきます。
コンディションを可視化する
まずはコンディションが良いのか悪いのか数字などで分かったらいいですよね。
おすすめは血圧を測ることと体重を測ることです。
体重計も血圧計も比較的安い値段で手に入れることが出来ます。
-
血圧測定
血圧はストレスをどれくらい感じているかの指標になります。
また、血圧を測れば自動的に脈拍も測定できます。
起床時の血圧、脈拍を測るのが一般的です。
ストレスレベルが上がってくると、血圧、脈拍が高くなってきます。
通常の時に比べて、高くなるということなので普段から測定していないと変化がわかりません。
ストレスレベルが高いと血圧、脈拍が上がるのですが、一定のレベルを超えると逆に血圧、脈拍が下がって来ます。
こうなるとオーバートレーニング症候群かもしれないので、この段階にならないようにモニタリングすることが大事です。
-
体重測定
体重は既に普段から測っている人も多いと思いますが、これも十分コンディショニングになります。目的は体重は食事と運動のバランスを確認するためです。
意図していないのに体重が増減しないようにしましょう。
筋肉量のアップやダイエットなど目的の通りに体重が変化しているかをチェックします。
体重の変化から、食事や運動の量を見直すことが出来ます。
栄養補給を工夫する
栄養補給も競技の練習と同じくらい大事です。
体重の変化から食事を見直そうと思った場合、
- 摂取カロリー、消費カロリーを考えてみる
- タンパク質、炭水化物、脂質、ミネラル、ビタミンの栄養バランスを考えてみる
- 食事の時間、頻度を考えてみる
などいろいろなパターンが考えられます。
疲労回復においても非常に食事は大事です。
簡単なものでいうと練習後、速やか(30分以内)に栄養補給することで
疲労回復スピードが速くなるというデータもあります。
練習後すぐ食べる用のゼリー飲料、おにぎり、パンなどを持っていくといいと思います。
休息、回復に目を向ける
運動と休息のバランス
日々頑張っているが疲れが取れない、練習の成果が出ないと思ったら、
練習のし過ぎかもしれません。
追い込めば追い込むほど上手くなる、強くなるというものでもありません。
時には休んだりすることも大事です。
心理学的には人間の集中できる時間は1日3時間、週4回までだそうです。
無理にやりすぎると逆効果です。
ケガ予防のエクササイズ
体のケアも重要です。
最近の論文で筋力トレーニングが怪我を予防する効果があることが示されました。
もちろん正しい方法で筋トレを行った場合なので知っている人に教えてもらいましょう。
また十分な可動域を持っておくことは大事です。
可動域が広すぎると逆に怪我が増えることもあるので注意が必要ですが、
自分が体が硬すぎると感じている方は広い可動域を使うエクササイズを行うのが良いかもしれません。
まとめ
いくつかコンディショニングで使えそうなものを紹介しました。
栄養の部分は具体的に書けませんでしたが、またおすすめの本などを紹介したいと思います。
コンディショニングは何から手をつけたらいいか難しいですが、体重を測ることから始めてみてはどうでしょうか。
参考文献
NSCA japan ストレングス&コンディショニングとは